ginza
塩田千春による新作インスタレーション
February 28, 2019 16:16:45
嘉瀬です。
GINZA SIXは2/25、26と休館日をいただいておりました。
その期間中に、吹き抜け部分を一新、
塩田千春による新作インスタレーションが始まりました!
本作品は、《6つの船》をテーマに全長5メートルの6隻の船が中央吹き抜け空間を飾ります。
これまでも塩田氏の作品にはしばしば船がモチーフとして用いられてきました。船は人や物だけでなく、
時間をも運びながらいずれかの方向に前進するものであり、
「存在とは何か。生きているとはどういう意味なのか。私たちは何を求めて、どこへ向かおうとしているのか」を
追求してきた塩田氏の問いに共鳴しています。
新作アートでは、戦後多くの困難を乗り越えて復興を遂げてきた銀座の「記憶の海」を6隻の船が出航し、
前進する様子を表現しています。6隻の船は異なる高さや向きで配置されているため、
GINZA SIXの各フロアから見え隠れする船を眺めながら、
ふと異次元を訪れるような想像の旅をお楽しみいただけることでしょう。
鉄枠、フェルト、ロープの素材で作られた全長5メートルの6隻の船が、空間全体に張り巡らせた
無数の白い糸によって吊り下げられており、鑑賞する位置や目線の高さによって見え方が変化する様子を
お楽しみいただけます。
近代日本の歴史が詰まっている銀座において、様々な困難を乗り越え、
その度に発展を続けてきた銀座の“記憶の海”を出航し、前進する様子を表現しています。
【作品名】《6つの船》
【サイズ】全長14メートル×高さ8.5メートル ※船は1隻あたり全長5メートル
【展示場所】2F 中央吹き抜け
【展示期間】2月27日(水)~10月31日(木)予定
アーティスト・塩田千春メッセージ
船は人や物を運ぶだけではなく、時間も運ぶ。
私の作品のテーマである「存在とは何か、生きているということはどういう意味なのか」や
「私たちは何を求めて、どこへ向かおうとしているのか」という問いに寄り添っています。
ここ数年船を作品に使っているのは、それぞれに方向性があり前進する、という意味も含まれているからです。
銀座には様々な記憶の中に人々の物語があります。幾度となく銀座を襲った震災や空襲の度に復興し、
たくさんの困難を乗り越えて復活してきた銀座は日本の歴史の象徴かもしれません。
約25年前、銀座の画廊を見て、なんとかここで個展ができないかとクタクタになりながら、
カバンの中に作品のポートフォリオを入れて歩き回っていました。
アーティストとして作品を作って発表をしていくという壁の高さを、ただ思い知ったのも銀座でした。
今回、GINZA SIXの吹き抜けを使って作品の発表ができることをとても嬉しく思います。
塩田千春 プロフィール
1972年、大阪府生まれ。ベルリン在住。
2008年、芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞。南オーストラリア美術館(2018年)、ヨークシャー彫刻公園(2018年)、スミソニアン博物館アーサー・M・サックラー・ギャラリー(2014年)、高知県立美術館(2013年)、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(2012年)、国立国際美術館(大阪、2008年)などの個展のほか、シドニー・ビエンナーレ(2016年)、キエフ国際現代美術ビエンナーレ(2012年)、横浜トリエンナーレ(2001年)を含む国際展など、これまで世界約35か国で250展以上の展示に参加。
2015年には第56回べネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館代表。2019年6月に森美術館にて過去最大規模となる個展を開催予定。
ぜひその目でご覧になってみてください。
幻想的な空間に心を奪われる時間を過ごすことができます。
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